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「ちょっと、なんか暑くない?暖房強すぎよね!」
「なんか、焦げくさいし....もしかして火事?」
入り口近くのカウンターとテーブル席の客にどよめきが起こりはじめた。
「うわっ!またかい!」
ロキの全身から立ち上る青い炎の熱波に蛇は背をのけぞらせながら顔を右手で覆う。意図的に行わない限り正装の天使の姿は通常人間には見えず影響を及ぼすことはない。だが上級クラスの天使........ロキの怒りの炎は客の体温を上昇させ、実体であるソファーの布をジリジリと焦がし始めていた。
「アチーッ!燃えてるやんか!な、なんでいつもワテにキレるの!?知らん、知らん!ガブちゃんの事は知らん!はい、レッツ消化器!」
緊急事態を察知した蛇は一瞬で正装に変化してパチンと指を鳴らした。頭上に現れたのはロキ専用とラベルが貼られた赤い消化器。急降下してくる消化器を手慣れた様子で素早くキャッチすると蛇は床に膝をつき、黒いホースの先についた噴射口を錯乱するロキに向けた。
「惚れっぽいわけないでしょ!兄様は私一筋!そう、いつも朝昼晩「愛してるメール」が来るんだから。あ、、でもメールが二日も来なかったんだ。ああ!おかしいでしょ!?きっと何かあったんだわ!!う、浮気!?違う違う違う違う!そうよ、蛇!あんたがどうせまた兄様を罠にかけたに決まってるわ!キーッ!」
「知らん!だからなんでワテなんやって!」
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