side ミチル

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「何の御用件でしょうか?」  高級車を置いて行った業者に引き続き、今度は秘書。要件ならば出社後とはいえ、蓮に直接通せばいいのに。わざわざ、蓮のこれからの幸せを見せつけるようなやり方にミチルは訝しげな表情を浮かべた。 「ばばばーん!朝比奈からのお気持ちです♪ま、いわゆる手切金ってやつ?ですね。こちらの金額を明日蓮様とお嬢様のお見合いが無事成功いたしましたらお渡しさせて頂きますね🎵」 桜鬼子という女は両手の指を使い7という数字を示して満面の笑みを浮かべた。 「もしかして70万....ですか...?まさか700万って事は無いですよね」  正直顔が綻びかけた自分自身にミチルは一瞬ゾッとした。
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