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「こんばんはー♪」
いつの間にか蓮の隣の席に若い女が座っていた。大きな猫目が特徴的な女は両肘をカウンターにつき、唇を隠す様に指を組んでいる。
──ハロウィンって確か先週で終わったよな。
思わず蓮は目を瞬かせて女の様相を二度見した。それはノースリーブのミニのチャイナドレスのスリットから露出したセクシーな太腿に吸い寄せられた訳でもなく、昔、女の子に人気だった〇〇ちゃん人形を具現化したような、愛愛しい美顔に惹かれた訳でもない。
チャイナドレスの生地と同じ薄花色の長い髪と瞳.......そして
「まさか本物じゃないよね?」
何よりも女の背中に生えている鮮やかなサファイアブルーの羽根が蓮を驚かせたのだ。
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