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「ばばばーん♪クイズでーす」
羽根の生えた女が突然大声を出した。
女はいつの間にか身体を蓮の正面に向けていて恥じらう事なくカウンターチェアの上で大股を開いている。
「.....さあ、私はパンツを履いているのでしょうか?いないのでしょうか!」
と、叫ぶや否や、蓮の目線より素早く太腿の間に両腕を挟むと、女は長い舌をペロリと出した。
「正解はどっち?」
一体なんの冗談なのだろう。そして当てたらどうだというのだろうか。
いつもの店と違う雰囲気に混乱し始めた蓮はカウンター内を片付けているチーママに再び助けを求めて身を乗り出す。
「本当に今日何のイベントなの?この娘のノリ尋常じゃないけれど大丈夫なの?」
「はあ?今井さん、まだそんな事を言ってるの?」
「ほら!この娘、大暴れしてるじゃないか。本当に見えないの?」
全く会話が噛み合わない。やはりチーママは蓮の隣に座る羽根の生えた女は見えないのだ。
「........今井さん、飲み過ぎ。今夜はもう早く帰ったほうがいいわよ、あ、いらっしゃ〜い」
結局、カウンターの端に座った常連客の方へ立ち去ったチーママ。完全に蓮を拒絶する後ろ姿を見て、羽根の生えた青い女は足を閉じると、軽く握った両拳を口元に当ててクスクス笑いだした。
「無駄無駄〜。だって正装だもん♪他の人には見えないよん。あ、ちなみにクイズはタイムオーバーね🎵」
「何なんだ。一体....」
「それはね貴方の欲望ビンビンパワーに吸い寄せられてワタクシ、ロキちゃんが貴方にロックオン、バキューン🎵てことよ。実は私、とても大切な人を探してるの。だけど探すにはすっごくパワーが必要!グスン、そこでね...」
女は人差し指で両目を擦るフリをした後、安っぽい通販番組のMCの様にパッと両手を大きく広げて語りだした。
「な、なーんと今なら貴方の願いを叶えてあげる!お代はほんの少しだけ叶った「幸せ」を分けてもらうだけ!超お得♪」
⭐︎⭐︎⭐︎ロキのクイズシーンが神4コマになったぞ!是非チェックだ!⭐︎⭐︎⭐︎✨鳴上鳴様 作
https://estar.jp/novels/25306033/viewer?page=449
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