アウトプット8([ら]~[わ])

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[り]から始まる四字熟語その4▽ (竜頭鷁首、遼東之豕、竜蟠蚖肆、竜蟠虎踞、驪竜之珠) ■■■■■■■■■■■■ b3e353ce-ced0-42be-a577-33777f6e3bee ■■■■■■■■■■■■ 5e64af6f-7099-48f7-ade8-ea005b3ec8a0 【竜頭鷁首】 りょうとうげきしゅ ~☆意味☆~ 風流を楽しむ舟のこと ~☆解説☆~  「竜舟鷁首」と同じですが、コッチの方がだいぶ有名だと思います。確かに分かりやすい。  豪華な船です。決して航海するのに必要ってわけじゃないのですが、しっかりオシャレもこなしてる船のことを指します。 ~☆使用例☆~ 【ユラ】「ぶっちゃけ最初は「最低限、展示物として見るに堪える感じなら大丈夫だよな」「あわよくば乗船体験とかできる耐久度があればいいかな」って思ってたんだけど、白泉生の本気を完全に見誤ってたのを今日痛感した」 【ハコ】「殴らせろなり」 【マキ】「正直、今日は俺も度肝を抜かれた……学生の手作り感を搔き飛ばす巨大エンジンに、竜頭鷁首と詠むに相応しい超品質の装飾部品が同時に納品された時には、本気でこの船、海に浮かべるつもりなんだとようやく腑に落ちてったよ……」 【ココア】「ちなみに、設計の船に適したエンジン要件の割り出しは業者さんの力を借りたんだけど、エンジン自体はオメガ白泉のエンジニアさんが造っちゃったんだって……」 【バ会長】「装飾品は色んな専攻の白泉生が腕を振るったが、特に見た目だけじゃなく耐久の機能も担う外装や操縦部品についてもある1人の白泉生が用意した。……アイツがアトリエ持ちな理由の片鱗を見ちまったよ……」 【ユラ】「要するに、全員ドン引きだ。これまで稜泉の足手纏い認識をされてきた白泉キャンパスが、黑稜の学生には考えもつかない事を現実化させる力を有していること。玉席の私達も、今の稜泉の性質を考え直さなければいけないのかもな……」 ■■■■■■■■■■■■ 3d5877ff-bcd6-45cc-bf26-23c2abd77d1d 【遼東之豕】 りょうとうのいのこ ~☆意味☆~ 見聞の狭い喩え ~☆解説☆~  「坎井之鼃」「尺沢之鯢」などと同じ意味合いです。  遼東という地方の人が、この地方では珍しい白色の豕(ぶた)さんが生まれたので天子に献上してみようと地方を出たところで、白色の豕の群れに出会って「あ、これ別に珍しくはなかったのね……///」と帰ったエピソードから。  世間知らずで、自分だけ得意になっているさまを表します。自分だけの専売特許ってなかなか無いですよね。 ~☆使用例☆~ 【黑稜男子】「白泉は所詮絶望偏差値の連中の集まりだとしか思っていなかったが……あんなモノまで、自作してしまえるのか……」 【黑稜女子】「施工管理の部分であれば、学問を積んでいる我々の方が圧倒的に優れている筈、そう思っていたのですが……上流工程をも実務で経験している白泉生も多く居ました。正直、この造船プロジェクトにおいてはどの面でも我々が遼東之豕となってしまっている」 【ユラ】「…………」 【ココア】「うーーん、白泉が見直されてるのは良い事にも思えるけど、黑稜の皆さんの自信が喪失しちゃうのは違うよなぁ……どうしましょうツララ先輩」 【ユラ】「1つの現場にて足手纏いだというならば、別の現場を用意して実績を上げればよいでしょう。……このプロジェクトの大元となった海賊王に、話を聞かねばならない状況なのは確かです(←表ver.)」 【ココア】「話……?」 ■■■■■■■■■■■■ 18ba4472-e226-4856-bd40-3223d46c2f7a 【竜蟠蚖肆】 りょうばんげんし ~☆意味☆~ 聖人も民間にあれば侮られる ~☆解説☆~  「蚖」という字はお使いの環境によっては出てこないかもしれないので注意。イモリのことです。「肆」は「ほしいまま」と読めて、やりたい放題のイメージ。「蟠」は「わだかま(る)」で、ここでは竜がとぐろを巻いてステイしているイメージです。  合わせると、竜も水中でわだかまっていれば、いもりも特段恐れることなく気儘に過ごせちゃうよねってことをいってます。転じて、聖人も民間にあれば俗人に侮られる喩えとなります。 ~☆使用例☆~ 【マキ】「……今日もよく眠れなかった。心の平穏を保つのがこんなに難しいとはな」 【ダンベル】「またいつもの、稜泉の未来の心配ですか? 面倒見が良いですね、相変わらず」 【マキ】「フッ、いいや……今回はちょっと違うさ。これまで革命政権を観察させてもらってきたが、いよいよ遂に稜泉の時代が変わろうとしている、その境目を直に見ているのだと思えば高揚も止まらないというもの」 【ダンベル】「……黑稜の皆様の戦略に、白泉の人材を見極めるという新たな戦略を考える者が続出している事態を指しているのでしょうね。この社会の品質を変えうる力を秘めた者たちがすぐ其処にいるというのに、誰も唾を付けていない。竜蟠蚖肆を勿体無いと思うのでしょう」 【マキ】「黑稜が、白泉の要素を積極的に取り入れる文化傾向にシフトしている。俺達全員が未知の稜泉へと引き込まれているんだ……くく、監査官としての立場を忘れてしまわないか、俺も自信を失くしてしまいそうだ」 【ダンベル】「(時代が変わる……それは黑稜の優位性をも変えるかもしれませんね。それ故に、必ず反乱分子というのも動きを見せる筈。部外者ではあるのですが……私もこの境目を、注意深く監視しておくこととしましょう)」 ■■■■■■■■■■■■ 4dcd79eb-d383-42d0-aad0-f95e896b69ec 【竜蟠虎踞】 りょうばんこきょ ~☆意味☆~ 攻めるのに難しい環境・地勢 ~☆解説☆~  「竜蟠」は「竜蟠蚖肆」でも出てきましたが、竜がとぐろを巻いてる状況です。「踞」は「うずくま(る)」で、虎が座ってるような状況。また竜吟虎嘯だぜ。  そんな場所を占領するのは骨が折れますよね。それくらい、険しい地勢であることを表す四字熟語です。攻めるのに困難であるから守るのに便利な地勢って分析もできます。  他にも意味はあるんですが、とにかく難攻不落のイメージを中心に置いておけばいいかなって気がします。 ~☆使用例☆~ 【ウミナリ】「……正気ですか? いえ、愚問でしたね……この話題において貴方は全て本気ですから」 【ココア】「ちなみに、ハコとも話は合わせてます。海賊王としてあの船を使うことは、もう稜泉一体のプロジェクトになっちゃった以上は諦めた方がいいし、それなら稜泉として恥じない使い方であるべきだと。それに、黑稜生が暇を持て余してるみたいなので……」 【ウミナリ】「なるほど、黑稜ならではの、超上層世界での上流工程を新たに現場として用意するつもりですか。しかし……これだって結局はブランド戦略みたいなものだと藍澤は評価するでしょう。貴方にとってはこれ以上ない、竜蟠虎踞。それを制圧するだけの交渉術が貴方にあるんですか?」 【ココア】「勿論、今のままじゃ望み薄かなーって。だから――ウミナリさん、手伝ってください。私の隣で、戦ってください。コレなら、勝率も半々に持って行ける……そんな感じ、しませんか?」 【ウミナリ】「……それは……氷条参席の侍従として、ですか」 【ココア】「いいえ、違います。ツララ先輩のお父様を……ツララ先輩よりも常に考えて、工夫して、そして支えている人として。大好きな人の為に――この巨大な船を、利用してみませんか?」 ■■■■■■■■■■■■ f5518ebf-7ab7-47bd-a0ef-e257f00442bd 【驪竜之珠】 りりょうのたま ~☆意味☆~ ハイリスクハイリターンの喩え ~☆解説☆~  「頷下之珠」「探驪獲珠」あたりと同族です。「驪」が黒いってことです。  ブラックドラゴンのあごの下にある宝玉ということで、命懸けで求めなければ得られないモノの喩えとなります。また、その宝玉そのものを素晴らしい詩文の喩えに持って行くこともあるみたいです。 ~☆使用例☆~ 【ココア】「――ということで、黑稜のハイスペックブレインの皆さんに、あの船の"使い方"について、この団体の人達と協議してほしいんです! これは、流石に白泉の人達じゃ難しい領域です!!」 【黑稜男子】「……なるほど……確かに、これは我々でも頭を悩ませる問題。ココア様も恐ろしい課題を引っ提げてきますね」 【黑稜女子】「ですが、これはまさしく探驪獲珠、困難は多いでしょうが……思惑が成功すれば途轍もなく大きな社会貢献。黑稜として恥の無い実績(ブランド)ですわ」 【ココア】「よろしくお願いします!! ……ふぅ、取りあえずは様子見、かなぁ」 【ユラ】「そうか、時間が出来たか。それでは私の知らない間に私の父親に会って、金閣アフターサポートのプロジェクトと海賊王の船とを結びつけてきたという驪竜之珠なアドリブについて解説してもらおうか?」 【ココア】「あ、あははは……ですよね……」
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