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「今、君はどこにいるだろうか。私がスイスを発ってからしばらく経ったが、これが私の最後の手紙となる。最後に君の顔を見たかったが、どうやらその願いは叶わないようだ。君にはフランスの街並みや料理の感想をたくさん伝えたし、それにはもう飽き飽きしているだろう。だが、私には一つ言いそびれたことがあった。私は君を心の底から愛している。もし私の顔や声を忘れても、私が君を愛していたということだけは忘れないで欲しいんだ。心を込めて。ステファン=エリアス」
エリアスは手紙を書き終えてそれを胸にしまい入れると、精悍な兜をつけて宮殿の入り口に整列する仲間たちのところへゆっくりと歩き出した。
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