解けない魔法はいかが?

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女性と女の子は手を繋ぎながら、何処かへ歩いていく。 沢山の住宅街の中に公園があり、小さなイベントは欠かさないらしい。 人混みの多さに辺りを見渡すと、これまた、仮装の格好をして歩いていく人を目にする。 いろんな格好に着替える人。 定番のフランケンや、吸血鬼、お化けは当たり前。 今は、漫画の影響なのか、そのキャラクターになる人もいる。 口から血を流して歩く人もいるし、見る人を楽しめそうだ。 「あ、あの。私達仮装する衣装なんか持っていないですよ。」 前を歩いていた女性へ声を掛けた。 『大丈夫!!飛び入り参加大歓迎なの。ま、いろんな仮装の衣装があるから、まず見てね。」 にっこりと笑う女性に思わず顔が引き攣る。 飛び入り大歓迎って。 成音は肩を竦めているし、不安しかない。 なんやかんやで着いた場所には、様々な人の出入りがある。 受付らしい人の前には机が並べていて、椅子も用意されている。 『今回、初めてですか?』 『あ、真理ちゃん、この方達は私が連れてきたの。衣装が無いから、奥にある場所で何か選んで貰えないかしら?』 『なるほどですね。また、無理やりしたんじゃないですか?』 受付にいた女性は、私達と目の前にいる女性を、チラチラと見る。 『だって、美男美女ですもの。』 『はいはい。仕方ないですね。』 シュンと落ち込む女性に苦笑いをした受付にいる女性は立ち上がる。 『美花ちゃん、お母さんと一緒に先に例の場所へ行ってくれるかな?』 『はーい。お母さん、行こう!』 魔女の格好をした子供に手を引かれて、何処かへ行ってしまった。
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