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社長は一体、どういうつもりなのだろう。
「相談室という名前にしたのはね、占いだとわかりにくくするためよ」
伊吹さんはそう説明してくれた。
「特に男性は、占いに抵抗がある人が多いじゃない? 鑑定ルームなんて名前にしてたら入りにくいでしょ?」
「それはまあそうですけど、そもそも占いを利用する人はそんな多くないんじゃないですか? 男性は悩みがあったら、カウンセリングに行くもんなんじゃないんですか?」
「占いのお客様の男女比は2:8くらい。昔は1割くらいだったのよ。年々男性客が増えているわ」
伊吹さんはネイルに目を落とした。
ネイルも真っ赤で、その上にスワロフスキー風の輝く石がいくつも載っている。
このゴージャス感。
やはり占い師というより夜のお仕事の人のようだけれど……。
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