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三題噺~第一回~
お題
気球 プラネタリウム 絵はがき
私は終わりの見えない就活に心を冷やされていた。
自分という人生を練り上げて作り上げたESを何度拒否されただろう。
何度も練習を重ねて磨き上げた自分らしさを何度否定されただろう。
社会に自分の体を投げ出すたびに誰からも求められていないような感覚に私は心をずだずたにされていた。
そんななか、プラネタリウムに映し出される星たちのように都合よく結ばれたのが私たちだった。
とにかく誰かに求められたい私と。
女性ならなんでもいいという彼と。
気球に乗っかるような関係だと思う。
お互いの体を求めるだけ求め切った熱で浮かび上がっている不完全な乗り物。
それでも高いところへ連れてってもらったときのあのまぶしい景色だけが絵葉書のように鮮明に脳みそから離れないのだ。
私の人生を保証してくれるような相手じゃないのも知っている。
私が乗っているのはもしかして泥船なのかもしれない。
それでも私は彼なしでは生きていけない。
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