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その結果を見て顔を顰めた総弦だったが、子供達の『何も聞こえないよー』という声と一華、中嶋、ついでに清愁からの早くしろオーラにぐっと何かを堪え引きつった顔をしながら震える声で言う。
「み……見事だ少年達……」
すぐ横でブッフーと吹きだす中嶋に思い切り数珠を投げつける。それでも中嶋は腹を抱えて肩を震わせていた。
『あ、なんかきこえる!』
『かみさま? かみさまなの?』
スゲー、とはしゃぐ子供達を見ながら中嶋は目をこらす。徐々に黒い影から子供達の輪郭が出始めていた。自分達から興味を示した清愁の声は聞こえていたようだが、完全に第三者となっている総弦の声が聞こえているということは彼らにかかっていた保護が解け始めているようだ。
現れ始めた三人の子供達の顔を確認すると、事前に写真で見ていた亡くなった子供達と断定できた。
「あの悪者を退治してくれた事を……」
『えー、なに?』
『なんていってるの?』
『なんかモショモショしてるね』
『あ、すみません神様、もっと声張ってもらっていいですか。ちょっと聞こえないです』
一華からのダメだしにブチっと何かが切れる音でもしそうな様子で再び数珠を投げつけようとし、その腕をガッシリと中嶋につかまれブルブルと震える総弦は完全に顔に「殺す」と書いてあるかのようだ。
こんなところでモタモタしていられない。中嶋は小さくため息をつくと総弦の代わりにセリフを言う事にした。
「悪者をやっつけてくれた勇気ある子供達よ、ありがとう。ご褒美にもっとすごい必殺技……あー、メテオインパルスウェーブを教えてあげよう」
中嶋のセリフが終わるタイミングで清愁が手で何かの印を組むと北の方向に光を指し示す。霊に自分から成仏してもらう時迷わないよう道を示すことがあると言っていたので、この光がそうなのだろう。
『ひかってるよ!?』
『スターダストよりすごいひっさつわざってなんだろうな!』
『バリヤだよきっと、まだバリヤもってないし』
『えー、バリヤはひっさつわざじゃないよ。もっとすごいのだよ』
『すげー、いってみよーぜ!』
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