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「神器って…凄いんだなぁ。」
「ええ…ですが、私なんかには関係のない物です。」
「一応扱えるんだ、関係なくはないだろう。」
「たとえ私が神器を扱えたとして…ロジェ家の人達は私を認めてくれないでしょう。」
「じゃあ、その神器の代わりとは何だが…これを授けよう。」
俺はロジェ家の血を引く事を装備条件とした杖を作り、エリアーヌさんに差し出した。
「これは…杖?…この力は…!?」
「な、何!?エリアーヌさんから光が…!?」
「…これは、まさか…神「じゃないよ、残念ながらね。」いえ…それではこれは何ですか?」
「ロジェ家の力を最大限引き出す杖さ。」
ロジェ家の力ってヒーラー/サポート…いわゆる僧侶型だから、それらを最大限引き出す為には最大値を増強、威力を向上させないと割に合わない。
出来損ないなら尚更。
「これが…私の力…。」
「次は魔道書だ。」
「魔道書…結構分厚いんですね。」
「基礎、応用、実戦、その他を含んだ物だからな。」
僧侶に関する基礎は回復、応用は補助、実戦は肉弾と魔法、その他は…アドバイス程度。
「これが、救済ですか?」
「ああ、今までの不遇に対する救済措置だよ。」
「あの…。」
「不服か?」
「いえ…ありがとうございます。こんな私にここまで手厚い支援を…。」
「お礼は不遇な思いをさせた誰かさんをギャフンと言わせてからだ。」
「…はい!!」
エリアーヌさんは魔道書を持って、それなりに広い場所で特訓を始めた。
ああ、そうそう。
あの杖の引き出す力は杖を装備した時ではなくて、いわば潜在能力を引き出す物だから…仮に杖を奪われたとしても不利にはならないさ。
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