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1.本音
ハロウィンなんか、別になくてもいい。
なんで、そんなもの存在するんだろう。
ただ、街がうるさくなって、邪魔なだけなのに。
私は、騒いでいるクラスメイトを横目で眺めながら、そう思った。
でも、表ではそんなこと言えるわけがない。
「どうする?ハロウィンパーティーだって!!クラスの出し物、ハロウィン〜カボチャカフェ〜だって!女子は、メイド服みたいなのがあるらしいよ」
まじかよ……。めんどくさーい!ハロウィンパーティーとか、何が楽しいのか……。
なんで、する必要があるのか……。
こんな、一ヶ月前から私たちの時間を割いてまでやる必要があるのか……。
そう思いながらも、「楽しみだね!」と、友達に笑いかけた。
私の友達……蕾は、行事事が大好きなため、私とは正反対の性格なんだけど、意外と気が合うため、仲良くしている。
まず、そもそも行事事が嫌いってこと、誰にも言ってないけどね。
「雛は、受け付け、店員役か調理役どっちやるの?今からそれ決めるって言ってたけど」
「うーん……。私は、調理役かな?カフェだし、私でも作れそうだしね」
「そっかー!私は、受け付け、店員役やってみたいなー!一回はお店の店員さんとか、やってみたいっていう憧れがあって……」
「蕾、絶対似合うよ!頑張ってね」
「うん!ありがと」
私たちは、ニコニコと笑い合って、一度席に座った。
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