1.本音

1/3
前へ
/13ページ
次へ

1.本音

ハロウィンなんか、別になくてもいい。 なんで、そんなもの存在するんだろう。 ただ、街がうるさくなって、邪魔なだけなのに。 私は、騒いでいるクラスメイトを横目で眺めながら、そう思った。 でも、表ではそんなこと言えるわけがない。 「どうする?ハロウィンパーティーだって!!クラスの出し物、ハロウィン〜カボチャカフェ〜だって!女子は、メイド服みたいなのがあるらしいよ」 まじかよ……。めんどくさーい!ハロウィンパーティーとか、何が楽しいのか……。 なんで、する必要があるのか……。 こんな、一ヶ月前から私たちの時間を割いてまでやる必要があるのか……。 そう思いながらも、「楽しみだね!」と、友達に笑いかけた。 私の友達……蕾は、行事事が大好きなため、私とは正反対の性格なんだけど、意外と気が合うため、仲良くしている。 まず、そもそも行事事が嫌いってこと、誰にも言ってないけどね。 「雛は、受け付け、店員役か調理役どっちやるの?今からそれ決めるって言ってたけど」 「うーん……。私は、調理役かな?カフェだし、私でも作れそうだしね」 「そっかー!私は、受け付け、店員役やってみたいなー!一回はお店の店員さんとか、やってみたいっていう憧れがあって……」 「蕾、絶対似合うよ!頑張ってね」 「うん!ありがと」 私たちは、ニコニコと笑い合って、一度席に座った。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加