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「うっおーーリュアルのドライヤー、初めて現物見ましたぁあ……ッ!! 尊い……尊すぎるぅ……ッ!!」
衝撃だ。だってお値段、高級しゃぶしゃぶ三回食べれるプライスだもの!! とても、こんな高級ドライヤー、庶民には手が出ませーん!! ……って浅葱さん、管理職っていったいいくら貰ってるんだろう……。
「んなに驚くこたねーだろ」とナチュラルにわたしの後ろに回り、鏡の横のコンセントにプラグを入れるの、やめてくれませんか。背後に、浅葱さんの、気配……ッ!! 近っ。吐く息が頭のてっぺんにかかる……ひゃああっ。「……まぁな。おまえくらいの長さであっても、これなら乾かすのに五分とかからない」
「わー……すっご」手に持つとそれなりの重量がある。高級感たっぷり。「使わせて頂いてよろしいですか」
「そのつもりで出してるんだよ」と鏡のなかを見やれば、引き締まっているに決まっているすらりとした、ワイシャツに包まれた肉体が見えて目のやり場に困る。……いや、そんな筋合いないのに。ついいましがた、お誘いをして、ばーか、と言って断られた女なんだよ? 「おれは台所ちゃちゃっとやってくるから。適当にくつろいでろ。あ……そうだ。水持ってくる」
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