白目うさぎと、白目ひよこ。

ふたりの日常。

「ひよこさん、今回の僕は何に驚いて気絶したんだい？」

　ひよこさんは僕の両耳の間に陣取りながら話し始める。

「今回はイノシシにぶつかりそうになって気絶したな。あの木から急に出てきて、お前はすごく驚いたんだ」

　ひよこさんが左耳をつついたのでそちらを見れば、確かに木が生えているのが見えた。

「あの木からイノシシがやって来たのか。それは驚きそうだな」