第3章

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未来号は滑走路の離陸ポイントで合図を待った。  今日の天気は晴れ。浩介は当分の間、見る事の無い青空を見詰めた。  「浩介! 何を黄昏てんだ」  「いやぁ……当分の間、地球の空は見れないと思ってな」  「そりゃぁそうだ。だが、空に見とれているのも、そこまでだ」  「離陸許可が出たのか?」 「あぁ、名残惜しいが行くか!」  未来号のエンジン音が低い音からキィーンという金属音に変わる。  地上では、早くも飛び立った未来号のソニックブームが到達していた。  《ゴーーッ!!》 【※※ソニックブームとは、 飛行機が音速を超えるときに発生する衝撃波が地上に達したときに感じる衝撃音である】
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