恋は落ちてはいけないものだった

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隣で誰かが笑う。 それがこんなに嬉し事だったなんて。 また隣で笑って欲しいな。 一緒に笑いあえたら幸せだな。 心からそう思った。 一目惚れ。運命の人。恋に落ちる。 それは物語の中の言葉だと思ってた。 彼にとってはたまたま隣に私がいた。ただそれだけの事なのに。その存在すら感じない、覚えていない。そんな事でしかないのに。 私はその時、恋に落ちた。 それ以外の言葉が見つからない。 落ちてしまった恋は、上がっていかなければいけない。 自力で上がって、最後は手を取って引っ張り上げてもらわなければならないもの。 だから私はずっと暗い底にいる。 新たな恋を見つけることもできずに。 逃げ出そうなんてできない恋。 彼に落ちたまま今日も彼を想っています。 出会ったあの日から彼の笑顔が忘れられず、その存在を探し続けてる。 何度季節が変わっても、気持ちが移ろう事は無かった。 もう二度と会えない人だと思っていた。 けれど、私は彼をもっと前から知っていた。 私が彼にまた会うのは、もう少し後のお話。
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