ただ、君を思う

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だったら嬉しいな…。 「医者の人に来てもらった。」 「こんにちは、星花さん。」 「こんにちは。」 「さっそくですが、何か覚えていることはありますか?」 「うーん。」 私はもう一度、よく思いだしてみる。 「ごめんなさい。何も……。」 「そうですか。」 「すみません、これって記憶喪失ですか?」 「はい、ですが、これが一時的なものか、永続的なものかまでは…。」 「そうですか…。」 記憶、喪失? だからぜんぜん思いだせないの? 怖い…怖いよ、 だれか、だれか、たすけて。 だれか、おしえて。 わたしはだれなの? わたしは、わたし? わかんない、わかんない! 「おい、大丈夫か!星花!」
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