第1章 Level.0の冒険者

13/21
前へ
/31ページ
次へ
「呼び名はアンタ、でいいんじゃない?」 「ユニコ。貴女は自己紹介も出来ない子ではないでしょう?」 ユニコは俺をギラッとした目で見た。 「アタシはユニコ・ピリコ。種族はヒューマンよ。ダンジョンでは後方支援系の担当をしてるわ。アンタの事はイケ好かないけど……まぁ、これから一緒に生活しなきゃいけないんだし、一応よろしくしてあげるわ」 「よろしく」 「オイラはピョンやさ!種族は兎ドワーフで物理攻撃系、格闘技が得意やす!食べることが大好きやさ!これからよろしくやす!」 「よろしく」 「2人ともありがとうございます。次は呼び名ですね」 「んー、なんか特徴ないのよねぇ……」 ユニコがまた俺を見る。 「ピヨ丸とか?」 ユニコが顎に手を当てながら言う。 「なんでピヨなんやすか?」 「だってヒヨコみたいじゃない」 「……ユニコは人を動物みたいに見てるんやすね」 「じゃあピョンは何がいいのよ」 「そうやすね……」 ピョンは腕を組んだまま停止している。 「オブリビオンとか」 「なにそれ? どういう意味なの?」 「忘却の少年という意味やさ!」 「…………ムリだわ! なんかゾワゾワするし、いくらなんでも可哀想だから却下!」 「そこまで言う程やすか……?」 ピョンはシュンッとなった。 「そういえばピョンの時ってどうしたんだっけ?」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加