第1章 Level.0の冒険者

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「世界の数字?」 ユニコが本の細い部分を見て、不思議そうな顔をした。 「これ……どんな本なんだ?」 「これは色々な国の数字が書かれた本ですね」 「……スウジ」 「そうですね。数の存在を表す為の記号、と言った所でしょうか。数の概念は分かりますか?」 「……?」 「ではこの葉っぱ」 イルは俺の空の皿にレタリーフを乗せた。 「今このお皿には葉が存在していますね」 「はい」 「ではそのお皿には何枚の葉が存在していますか?」 「……え?」 「それが“数”です」 イルが言い終えるとピョンが、俺の皿に乗っていたレタリーフを全て食べてしまった。 イルはまた新しいレタリーフをポツンと乗せた。 「この状態が1です」 「この本で言うとこの記号やさ!」 ピョンは棒が1本縦に伸びた記号を指差した。 「そして1が増えると2、さらに増えると3……という様にこの世界には“数”という概念があります」 「ふむ」 イルは自分の皿にレタリーフをどんどん盛っていく。 「そしてこの“数”を表す為に、私たちは記号を使います。それが数字です」 イルがもう1枚レタリーフを俺の皿に乗せた。 「この状態は2」 「んで、コレが2を表す記号になるってことよ」 ユニコは縦と横の棒が交差した記号を指差した。 「そうか……なら、この状態の記号もあるのか?」 俺はレタリーフを食べて皿を空にした。 「いい質問ですね」
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