もうすぐ40才の誕生日なのに捨てられました

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「その根拠はなに?」 「それ過ぎると高齢出産になるだろ? リスクも多いっていうし。しばらく付き合って結婚して、少しの期間は新婚生活を満喫してから35才までに子どもが生まれるとして、逆算すると30そこそこが限界だろうと思って」 「よく私に向かってそんなこと言えるよね! 私だって康史と付き合いだした頃は33才だったじゃない! 35前には結婚の話だってあったよね?」 「それは、確かにそうだけど、タイミングが悪くて結局俺たち結ばれなかっただろ? それにあれは恋人同士のじゃれあいの延長で、それほどマジな話じゃなかっただろ。お互いの両親に挨拶に行ったわけでもないし。婚約指輪だって渡してないんだろ?」 「そ、それは……、じゃあ、なんで結婚話を? そんなこと言われたら本気なんだって勘違いするじゃない」 「もし結婚したら……っていう仮定の話。あの頃、俺の転職もあったし、歩乃佳だって趣味に仕事に忙しくて、『もう少しあとでもいいか』って話に落ち着いただろ? 婚約だってしていないんだから、単に結婚について考えたことがある、ってだけのこと」 「そうだけど、そうかもしれないけど……私の実家にだって遊びに来たことあったじゃない」
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