もうすぐ40才の誕生日なのに捨てられました

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「彼氏として遊びに行ったわけで、親御さんの前で結婚の話をしたことはないだろ?」 「私はこれから康史と結婚するんだって思ってた」 「なに言ってんだよ、歩乃佳はもうすぐ40。これから子どもを持つのは難しいだろ?」 「若い頃より確率は下がるかもしれないけど、不妊治療とかもあるし。できないってことじゃないでしょ?」 「俺はさ、そういう不自然なことは嫌いなんだよ。だから結婚するなら若い子を選ぶしかないなって思うようになったんだ」 「ひどい! だからって若い子と二股かける理由にはならないでしょ! 私は、40才の誕生日にはプロポーズしてくれるかもって期待してたのにっ!」 あまりの悔しさにキィーッ! っと叫びたい気持ちになった。 「えっ? ……すまない。俺、気が付かなかった。歩乃佳は俺とまだ結婚したかったんだ」 「結婚情報誌買って、康史の目が届くところに置いたり、友達の結婚話をしたり、色々したじゃない。だから当然私が康史と結婚を考えているのは伝わってると思ってた」 「そんなんじゃ分からないよ。俺と結婚したいって、ここ数年、歩乃佳の口から聞いたことなかっただろ?」 「わざわざそんなこと言わなくたって分かってると思った! 確かに『結婚しよう』とは言わなかったけど、『将来、結婚したらどこに住みたい?』なんて話題で盛り上がったことだってあったでしょ?」
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