1人が本棚に入れています
本棚に追加
綺麗な歌声が聞こえる。
まだ幼い声だけど耳に残るような声だ。
遠くでは小さい子どもらしい姿が見える。
無邪気に遊んでいて楽しそうだ。
走り回りながら笑っている雰囲気は、ここからでも見える。
ふと、辺りを見渡せば山々に囲まれた場所だ。
田畑がどこまでも広がり、家らしき茅葺き屋根の建物がちらほら見える。
心地よい風が吹き、気持ちよさに目を瞑った。
そんな時に聞こえる歌声。
♩~~~お花に水をあげましょう。いろんな花へ。蝶々が飛んできて遊ぶのよ。目に映る景色は誰のもの?あなたの心に光が咲く~~♩
なんの歌だ?
訝しげに歌声が聞こえる方向へ身体を向けた。
小さい子どもが一人だけで遊んでいるのが見えた。
ーーーーーー女の子?
なんで、一人で遊んでいるんだ。
小さい子どもは、いろんな花が咲いている中で、歌を歌いながら見ている。
摘み取ろうとはしなく、ただ見ているだけ。
その違和感に思わず足を動かした。
最初のコメントを投稿しよう!