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〜新宿ヒルトン〜
玄関に赤いベンツが停まった。
「組長、お気をつけて」
「おい原田、お前は一生、神さんと呼べ。気持ち悪くて仕方ねぇ」
そう言って、迎えを振り切り中へと入る。
そこへラブからの電話が入った。
「ラブ、あんたの指示通り、今着いたところだ。おっと!」
急いで出て行く男と、ぶつかりそうになる。
(ん?あの帽子は…)
ラブは、山崎蘭のことを神に話し、和解する様に頼んだのであった。
「神、国枝剣城は自殺したわ。彼の最後の標的は、山崎蘭なの!彼女が危ない、急いで❗️」
「なに⁉️ チッ!今の奴か。分かった、俺に任せろ!」
携帯をしまい、フロントに走る。
蘭の護衛が気付き、近寄ってくる。
銃を抜いて、フロントの男に突きつけた。
「時間がねぇ、山崎蘭の部屋はどこだ❗️」
「ごご、55階のタワースウィートです💦」
「悪ィな脅かして。弾は入ってねぇよ」
銃ををカウンターに置いて、抑えかかる護衛2人を軽く転がし、エレベーターへ走る。
小さな箱を持ったホテルマンが、エレベーターに乗り込み、ドアが閉まるのが見えた。
「クソッ!」
丁度別の一台が、下りてきた。
エレベーターが開き、老人夫婦がゆっくりと降りる。
どあを押さえて、降りるのを待つ。
老夫婦が軽く会釈し、ニコっと返す神。
直ぐ様入り、タワースウィートの階を押す。
閉まり際、護衛の1人が駆け込んだ。
エレベーターの中で始まる取っ組み合い。
「まて!って、おい、こら!」
待つはずはない💧
「違うんだって、待てって💦」
殴るわけにもいかず、必死でかわす神。
そうしている内に、エレベーターが開いた。
何とか振り切って走る。
小箱を持ったホテルマン。
そのドアが開いた。
「蘭❗️受け取るな、爆弾だ💣❗️」
驚いて振り向く2人。
「飛鳥神❗️」
名前を聞いたと同時に、片手で小箱を掴み取り、大きなドアを押し広げて中へ飛び込む。
もう片手で、実弾入りの銃を抜き、窓を撃つ。
「バン、バン!」
そこへ箱を投げた📦。
振り向いて、蘭の腕を掴んで抱き寄せ、蘭の後頭部に手を当て、被さる様に床に飛び伏せた。
「ドドーン💥❗️」
窓から僅か1m外で、箱が爆発した。
割れたガラスや衝撃波が部屋を襲う。
ホテルマンの前で、ドアが勢いよく閉まる。
(何とか間に合ったか)
静まるのを待って、顔を上げる神。
離れようとする神を、蘭が咄嗟に抱き締めた。
「ら、蘭⁉️」
「ちょ、ちょっとこのままで💦」
引き寄せた時、バスローブがはだけていた。
神もその感触に気付いた💦
表では、護衛がホテルマンにドアを開けろと騒いでいる。
ドアキーを挿し込み、ロック解除の音。
傷んだドアが開きかける音。
「入るな❗️入ったら殺す❗️」
その大声にドアが閉まる。
「間に合って良かったぜ。ラブから連絡もらって和解に来たんだが…、どうしたものか💧」
「た、助けてくれて…ありがとう」
「死ぬかと思ったぜ、全く。最悪の出逢いだな」
「えぇ…最悪か…いや、そうでもない」
「そうか?」
「殺し合うよりは、マシだ」
「確かに、そうだな。ハハッ」
「アハッ、ハハハハ」
何故か笑えて来た2人。
「ところで、いつまでそうしてるつもりだ?」
慌てて離れ様とする神を蘭がまた抱き寄せる。
「バカ💦目を閉じて離れろ❗️」
「はい💦」
こうして、飛鳥組と黒龍会は無事に和解した。
後に神は、大阪を欄に預けたのである。
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