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対決です・・・宗像社長VS結城マネージャー編
店に着くと、個室に通された。
そこには宗像社長が既に切子のグラスで日本酒を飲んでいた。
「なんで結城が来るわけ?」
その一言にくじけそうになる気持ちを立て直す。社長オーラに圧倒されそうになる。
「皆さんは?」
「ちょっと遅れるらしい」
二人で対峙する形で席に着く。
「飲み物は?」
「まだいいです」
そう答えるのが精一杯だった。
沈黙が下りる。その張り詰めた緊張感の中で口を開いたのは宗像さんだった。
「水瀬がさっき社長室に来た」
「はい・・・」
それって、プロポーズの返事をしたということだろうか。
病院で待ち伏せして、僕が水瀬さんにプロポーズした時、『私、もうプロポーズされてるから、宗像に』ってあっさり言われたことを思い出す。
「断られたわ」
「はい?」
「タイミングって一度逃すと、難しいのかもな」
1度逃すと?そうゆうタイミングが社長と水瀬さんに昔あったということ?
どう答えていいものか、頭が整理できない。
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