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数十分後、
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瀬髙が招いた自宅マンションの室内は、リビングとベッドルームの仕切りもない、やたら広いフローリングの隅にダブルベッド、中央にソファセットを従えているのみだった。
茄乃は迎え入れられると同時に
『バスルームで冷えた身体を一緒に温めましょう』
という瀬髙の提案を断り、落ち着かないまま一人シャワーを浴びた。
脱衣室にでてみれば下着からルームウェアに至るまで新品で揃えられたもの一式がきちんとワゴンの一番上に置いてあり、茄乃の脱いだ服は白物と黒物、靴下や下着など下にある洗濯カゴに分別されていた。
「真面目かよ」
あまりの用意周到さに呆れ、首を捻る。
玄関から部屋、浴室をざっと眺めただけでも派手な家具など一切なく、掃除が行き届いている様は瀬髙の地味で実直な生活ぶりがわかり、茄乃は腕を組んでしばし思案した。
「あいつ、口では『啼かせる』とか言ってるけど、夢見さんのセリフまんま請け負っただけなんだろうな。
何につけマメなあたり、マジで経験無さそうだし。
、、、ま、言って俺も浦霧さん以外ないけど。
とにかく、、、
見た目は最高過ぎ、センスも悪くない。
俺はむしろあの実直な中身が好きだからな」
独り言を呟き、自分の平らな胸を見る。
「おっぱい3回ずつ揉まれて三コスリ半で終わったとしても、それはそれでいいっか」
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