魔法のチョコレート工場

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「・・だよね」 しかし、転がっている財布を開けてみると、千円札数枚と小銭があり、昨夜と変わっていない気がする。 だから、彼女に金欠と言ったことは間違いではなかったはずだが、だとしたらこんな物を買うお金はどこから? 少々酔いは回っていたかもしれないけれど、これほど記憶がないなんて怖いな。 誰かにもらったとか? 落ちてるのを拾ったとか? まさか、黙って持ち帰った・・・。それ泥棒じゃん。 瞬間、あり得ないと頭を横に振る。 「いくら酔っていたからって、さすがに有り得ないでしょ・・。少し冷静になろう」 今朝起きてから水一杯飲んでいないことに気付いたサトは、ようやくキッチンに行きミネラルウオーターを取り出そうと冷蔵庫を開けたのだが、 閑散としている冷蔵庫内にファーストフードのMサイズミルクコーヒーが置いてあるのを見て、 「あぁ、そうだった!!」とやっと思い出した。
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