悲しみの海

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ようやく演技を要する“舞台”から降り、儚い夕日に照らされ、疲れを顕にして足を棒にさせながら立っていたあの帰りの電車… 理不尽を突きつけ、上の者の前ではいい人ぶってはいざ自分の前となると何かを押し付けわたしの眠りを奪ったあの“役者”たち… 賞味期限を過ぎた高級チョコレートのように、表ではお人好しでも中身は腐る実をわたしに食べさせる上で食べた事を後悔させたあの人… 希望になんとか応える為にがむしゃらに机の前へ向って、自分なりに最大限の努力をしたのに結局は叱られてたあの日々… 生きる意味が見いだせずに答えを“仲間”に求めても共感して説得すれば何とかなるとも思ったのか、イイ感じに宥められて終わったあの相談記録… 思い詰めて行くうちに、わたしはどんどん胸が締め付けられる気がしてならなくなり、言い訳つけて慰めようにも悔しくなる、声を引き裂いて叫んでも時を戻せない後悔が喉まで詰まった。 心が感情に助けを求める鼓動が聞こえてくる。 今まで隠れていたあの感情が渦巻いて目まで届いた。
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