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恋とセルジュルタンスと秋の空
秋の空は罪深い。セルジュは恋の病を患っていた。
香りとは、バラの香りや焼きたてのケーキの香りだけではなく、海の香り、森の香り、自分が包まれている暖かい毛布の香りなどがある。フレグランスとは、バラの香りや焼きたてのケーキの香りだけではなく、海の香り、森の香り、あなたが包まれている暖かい毛布の香りなど、様々だ。
香りは心の香水であり、心のエッセンスでもある。
フレグランスは心のエッセンス。
「私、あなたのこと好きよ。でも、恋じゃないわね」
セルジュはそう言い放った。
「どうして、急にそんなこと言うんだよ」
彼の問いかけに対して、彼女は答えた。
「だって、あなたが私のことを好きな気持ちは、私があなたのことが好きだっていう感情とは違うもの。それは、恋愛じゃなくて、ただの友情なんじゃないかしら」
「俺は、君のことが好きだよ。それなのに、君は俺のことをどう思っているのかわからないじゃないか」
「そんなの、わかってるでしょ。私は、あなたのことなんて、全然興味ないの。だから、これからも友達としてよろしくお願いしますね」
彼は、彼女の冷たい視線を浴びて、絶望の底に叩き落とされたような気分になった。
「ねえ、知ってる。今、世界では戦争が起こってるの。それで、たくさんの人が死んでいくの。
その人たちのこと、本当に考えてるのかなあ。今のあなたは平和でいいよね。毎日学校に通って、勉強して、部活して、遊んでさ。そんな生活が当たり前になってるもん。
でもさ、戦争で苦しんでいる人がいる一方で、楽しい生活をしている人もいるわけじゃん。
その人たちって、みんな同じ人間なのかな」
「それは俺に対する当てつけかよ!」
彼が怒るのも無理はない。二人はMAMAファンという接点を失いつつあった。彼とセルジュはファンクラブを通じて知り合った。反戦歌を唄い難民を背極的に支援するMAMAの活動に共感したのだ。ところがメインボーカルのガレライルが抜けてバンドは解散の危機に直面している。彼はソロになったガレライルを追いかけるつもりだった。そんな軽薄な男を彼女は嫌った。ガレライルという歌姫は私利私欲のために崇高な慈善活動を捨てたのだ。
「浮気だってぇ?! そんなつもりはなかったんだけど、ごめんなさい。でも、ガレライルに会わせてくれなかったのは、そっちだよ」
SNSで親し気に会話している現場を彼女は急襲したのだ。それはグラースで静養中のガレライルが気まぐれで開催した3Dライブのさなかだった。
女の直感と執念で偶然を必然に変えたセルジュもセルジュだが、合鍵を回収しなかった彼氏にも責任がある。彼女は問答無用でPCをシャットダウンし悶着に発展した。
「そうだけどさ……」
「とにかく、ガレライルに会ったら、伝えておくから。ガレライルは、あなたに会いたくないらしいわよって」
「わかったよ」
セルジュは、ガレライルに捨てられたと思った。
それから、ガレライルの消息は途絶えた。
セルジュは、ガレライルに捨てられてから、何日も部屋に閉じこもり、何も食べずに過ごした。そんな時、オレンジスイートのエッセンシャルオイルと出会った。
心配した女友達がアパートを訪ねてくれたのだ。
友。
それは心の中で見つけられる大きな宝であり、そこで見つかることは宝であるということだ。また、様々なエッセンシャルオイルを香り付けに使用することができる。多くは非常に効果的で、多くの香りのサンプルに使用されている。
「なんだか元気が出てきたわ。わたしってバカみたい」
打って変わってテーブルに並んだ差し入れをガッツリたいらげてしまった。
女友達は、まだまだ、他にもたくさんの香りがあり、あなたの家に素敵な香りを作ることができると教えてくれた。
「あんなバカなんか忘れちゃえば?」
友達は趣味に没頭することを進めた・
「そっか、キャンドルつくりも気晴らしにいいね。」
自分でアロマキャンドルを作るには、大容量のマルチパックで購入したり、オンラインで注文したりする。また、キッチンスケールやIHヒーターのような道具や用品を使う。
香り付きのキャンドルは、大切な人へのロマンチックな贈り物にうってつけだ。また、自分へのプレゼントにも最適である。アロマキャンドルの品質は様々だが、新鮮で良い香りがするし、会話のネタにもなる。
セルジュはすっかり元気になった。そして出来栄えを女友達に披露した、その瞬間。
思い出した。
「そうだ! わたし、ガレライルに言いたいことがあるの」
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