大変な指輪

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大変な指輪

自分の部屋に行く。 そして、机の引き出しから、あの幼稚園の時、シンちゃんが プロポーズして、渡してくれた淡いブルーの石の付いた指輪を出した。 あたしは、ずっと、大事に持っている。 いくら子供の頃とは言え、女の子にとって、プロポーズは 特別なものなのだ。 相手のことが、好きなのかどうかはっきりわからなくても。 やっぱり、忘れられるわけがない。 シンちゃんは、忘れたみたいだけど。 そして、その時のあたしは、知らなかった。 この指輪が、大変なものであることを……。
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