5才のプロポーズ

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5才のプロポーズ

(注:作中に登場する「パール王立共和国」はフィクションであり、その政治背景等は、架空のものです)         *      *       * 幼稚園の時の遠足で、となりのうちのシンちゃんに、プロポーズされた。 シンちゃんは、その瞳と同じ色の淡いブルーに光る石の付いた 指輪を差し出して、言った。 「強子(きょうこ)ちゃん、おとなになったら、ぼくのお嫁さんになってくだちゃい」 でも、となりのうちのシンちゃんは、いじめられっ子だった。 詳しいことは知らないけど、シンちゃんは、外国人の血が入っているようだった。 その、色素の薄い髪は、日の当たり具合によって、うすいブルーに 見えたし、その綺麗な大きな瞳も、同じ色をしていた。 だから、シンちゃんは、いつもいじめられていた。 「あんたたち! シンちゃんをイジメたら、あたちが 許さないから!!!」
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