はじまりは… 🔴

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黒木「なんですか?」 「なにが?」 黒木「はぁ…。無意識か。昔からショウは、そうですからねえ」 「なんのこと?」 黒木「さっきからずっと。俺をチラ見してきてますよ。何か聞きたいことがあるんでしょう?なんですか?」 俺ってば…。 そんなあからさまに態度に出しちゃってたのか? カズトからOK出たことだし。 よし!聞いちゃお。 「あのね、カズトってさ。けー先輩みたいなちょっと派手めな人、苦手だったよね?」 カズトが俺をジーッと見つめてくる。 やがて、フッと笑って、俺の頭を撫でてきた。 いつもは、嬉しいんだ。 カズトの手で頭を撫でられると落ち着くから。 でも、今は、用を足したあと。 だから、 「カズト。それは手を洗ってからにしてほしかったな…」 黒木「ん?あ、すみませんねえ。ショウは俺の手、好きだから、撫でてあげたんですよ。あっと、それじゃ、このあと暇潰しに銭湯でも行きますか?」 「そうだね。来年になったら、暇なんて言ってられないからね。特にカズトは、実習が忙しくなるでしょ?」 「そうですねえ。今のうちに暇を満喫しときましょう?」 「あはは。カズトらしいや」 あれ? なんか、はぐらかされたような気もしないでもないけど。 まあ、いいか。
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