97人が本棚に入れています
本棚に追加
/147ページ
黒木「なんですか?」
「なにが?」
黒木「はぁ…。無意識か。昔からショウは、そうですからねえ」
「なんのこと?」
黒木「さっきからずっと。俺をチラ見してきてますよ。何か聞きたいことがあるんでしょう?なんですか?」
俺ってば…。
そんなあからさまに態度に出しちゃってたのか?
カズトからOK出たことだし。
よし!聞いちゃお。
「あのね、カズトってさ。けー先輩みたいなちょっと派手めな人、苦手だったよね?」
カズトが俺をジーッと見つめてくる。
やがて、フッと笑って、俺の頭を撫でてきた。
いつもは、嬉しいんだ。
カズトの手で頭を撫でられると落ち着くから。
でも、今は、用を足したあと。
だから、
「カズト。それは手を洗ってからにしてほしかったな…」
黒木「ん?あ、すみませんねえ。ショウは俺の手、好きだから、撫でてあげたんですよ。あっと、それじゃ、このあと暇潰しに銭湯でも行きますか?」
「そうだね。来年になったら、暇なんて言ってられないからね。特にカズトは、実習が忙しくなるでしょ?」
「そうですねえ。今のうちに暇を満喫しときましょう?」
「あはは。カズトらしいや」
あれ?
なんか、はぐらかされたような気もしないでもないけど。
まあ、いいか。
最初のコメントを投稿しよう!