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19~クライマックス突入ッ!
ドトグリフは、騒ぎを聞いて一速く部屋から出て行き
「あなた方は、しばし待たれよッ!」
っと、部屋の中の二人に叫んだ。
そうして、目の前を通りすぎていった悪魔を追いかけて言った。
それを物陰から眺めていたエルは、素早く部屋へと入った。部屋にはやはりクリストファーと
「アッシュレイッ!」
が、いた。
「エルッ!? なぜこんな危ない場所に?!」
アッシュレイは、驚き素早く扉を閉めて鍵をかった!
「あまり時間がないから短く話すわ。ドトグリフは、マシューと繋がっているの。今は、そちらのクリストファーさんと一緒にいるから大丈夫そうだけど二人になるのは危険よ」
エルは、一気にまくし立て一呼吸した。
「アッシュレイこれは、いったいどういう事だね? そちらのお嬢さんは?」
クリストファーは、困惑していた。
エルは、クリストファーに向きをかえると軽くお辞儀をしながら、
「クリストファー様ですね。私は、訳あって名乗れる身分ではないですが……どうかこれをジョン牧師様にお渡し願いたい」
「これは?」
「今までマシューに無実の罪で拷問され命を失った者や家族からの直接的な伝言やマシュー失脚を求める署名です。私の見てきた悲惨な出来事も書き留めてあります。どうか、お願い致します」
エルは、深々と頭を下げる。
……「マシューが、前々から怪しい動きをしていたのは我々も気がついておりましたが、奴は雲隠れするのも隠し事をするのも長けていましてね。これが、証拠になるのでしたら私方は、必ずお役に立ててみせますとも」
クリストファーは、ニッコリと笑うと
さぁ
はやくお仲間様をお助けに行きなさい。
っと、エルの背中を優しく押してくれた。
……ただ者ではないなぁ……
エルは、一言二人に感謝をのべてその場を離れた。
―☆―☆―☆―
その頃、囮やくを任されたノヴァはエクソシストとドトグリフからの攻撃を巧みに避けながらなんと大聖堂の大広間へと向かって飛んでいた。
「どうした? へっぽこエクソシスト達よ……
全然俺様に攻撃があたらないではないか?」
ノヴァは、わざと激情するような汚い言葉や攻撃的な言葉を吐き捨てた!
ノヴァにはある狙いがあった。
たった今、大聖堂の大広間ではお偉いさん達が会議などをしているのだ。その中には、あのジョン牧師もいる。
『ククッ かえって願ったりかなったりだッ!
大いに騒ぎ立てて奴らの悪行を暴いてやるッ!!!』
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