22~エピローグ

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22~エピローグ

 事件から、一年後――  あの大広間での出来事がきっかけで、エル達の資料を元にジョン牧師は、マシューを告発した。こうして、マシュー(魔女狩り将軍)率いるエクソシスト達は、廃業に追い込まれた。  また、その頃同時にマシューが結核であることが明らかとなった。マシューは、数年後病死した。  我々カトリック教会一同は思う。 マシューこそが悪魔に取り憑かれた最高位の魔女であったと。 そして、彼の病死は彼が自らおこした最後の魔女狩り裁判であっただろうと…… ―☆―☆―☆―  春の風が窓から入ってきて気持ちの良い日である。  エルは、大聖堂でシスターとして復帰していた。肩くらいしかなかった髪も今では腰辺りまで伸び、窓から入ってきた春風になびいてキラキラと輝いている。 エルは、毎日の日課であるお祈りをしに十字架の前に跪いていた。 「(しゅ)よ、わたくしは幸せ者です……ですが、それは……」あの人がいたからにほかなりません。 あの、まっすぐに人を見つめ 正しき人を導き、ある時は正しく人を罰する事のできるあの 心の広いあの人…… あの人を、どうか(わたくし)に 「おかえし下さい……」 エルは、お祈り為閉じていた瞳を開き、そうしてそっと立ち上がると、スッと顔を上げ十字架を見据えた。 「まったく……」 「お前は、いつまでも俺がいないとダメなのかよ……」 天から声が響いた。 エルは、瞳から一粒の涙を流した。 天からは、まばゆい光の粒と白い羽根が無数にまった。 「ノヴァ……」 ノヴァは、見事にエルの元に帰ってきのである。 こともあろうか、白い羽根を背中につけて……                              END.
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