瑞樹は瑞樹?

4/23
前へ
/309ページ
次へ
性別年齢、貧富の差の区別なく誰もが楽しめる空間だ。私が住んでいた地域では絵本、写真集、雑誌、文学書籍などはもちろんのこと、漫画やCD、DVDなどもあった。 視聴覚室でCDを聞いたりDVDを見たりすることもでき、図書館に隣接するホールでは昔の映画を上演していた。 大学生になり引っ越したため、映画など見る機会は減ったが、図書館で本を借りたり、ご褒美に本を買ったりする習慣は残っていた。 そうだ。この2週間私は頑張ったじゃないか。瑞樹からおこずかい程度ではあるがお給料も貰った。 一冊くらいはいいだろう。 単行本に手が伸びるが、ぐっと我慢して文庫本のコーナーに移動する。出たばかりである単行本は魅力的だが文庫本でしか出していない小説もある。 単行本を買うか文庫本を買うか。それなら今の私の選択肢はただ一つ、2冊の文庫本。 悩みに悩みまくってうろつくこと1時間。私はようやく単行本から文庫本になったばかりの1冊と文庫本でしか出ていない1冊を選んだ。
/309ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1074人が本棚に入れています
本棚に追加