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「分かった。それが千佳のバッグなんだな」
「うん。ってか基本外では財布もスマホもジャケットのチャック付きポケットに入れてるし」
「エコバッグは必要ない。置いて行け」
「分かった」
エコバッグと言っても今はおしゃれなものが多いので気にしていなかったが、おしゃれっ子の瑞樹の気に障ったらしい。
私はスマホと財布と取り出して服のポケットに入れ、可愛い女の子になった瑞樹と一緒に外に出た。
瑞樹の目を盗んで横目で瑞樹の顔を見るのだが、間近で見ても本当に可愛い。
化粧マジックもあるだろうがポテンシャルが違う。いくら私でもこの顔にはなれない。詐欺メイクして写真だけ可愛くなるのとはわけが違う。
動いている彼女が可愛いのだ。
あぁ、彼女って言ってしまっている時点で既に私の脳は瑞樹を女の子として認識している。
それくらい可愛い。背の高さなんてものともしない可愛さ。靴はぺたんこ靴だがデザイン性は優れている。足のサイズからして海外製品なのだろうか。
タクシーに乗り瑞樹に指示された場所を運転手に伝えると車は走り出し、都会の街並みが通り過ぎていく。
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