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次の日
林の元に弁護士が来た。
「林さん初めまして弁護士の小山高尾と言います。これから林さんの弁護を担当します。最初にもう一度聞きます。本当に林さんは殺ってないんですね?」
林は
「はい、私は殺っていません」
弁護士の小山は
「私は弁護士経験が長い。君の目は長年の経験からいって、嘘をついている人間の目をしていない。
私は林さんを信じるよ。そうと決まれば私は、これから林さんの会社と二人が殺されていた場所の公園の池の周りに目撃者がいないか?調べてきます。佐々木警部と佐藤警部の無念をはらす為にね」
林は小山弁護士に聞いた。
「あの~会社に行くのは何故?ですか?」
小山弁護士は言った。
「林さんは長く会社に勤めている。私は林さんの
味方になってくれる人が必ずいると思っています。きっと味方になってくれる人は私の味方になってくれて佐々木警部と佐藤警部が殺された時の目撃情報探しに協力してくれると思うんです。
林さん私は冤罪を絶対に許しません。
だからもう少しだけ待っていてください」
林は涙を溢れさせながら
「ありがとうございます。本当にありがとうございます」
何度も何度も頭を下げた。
最後に小山弁護士は林に言った。
「林さん。殺ってないなら絶対にやったと言ってはいけませんよ。わかりましたね」
林は
「はい」そう言うと辛い取り調べの中、絶対に
殺ったとは言わなかった。
一週間後あれだけ公園の池の周りの目撃情報を探しても見つからなかった目撃者が一人だけ見つかった。弁護士は会社の女子社員の大半と一緒に目撃者を探してくれた。
その目撃者は黒ずくめの身長168センチくらいの
二人組だという事がわかった。
目撃者は遠くから二人とも全身黒い服装でやせ形だと言ってくれたらしい。小山弁護士と会社の女子社員のお陰で林進の佐々木警部と佐藤警部の殺害の疑いは晴れた。
笠倉警部と斎藤警部は二人でこそこそ話していた。
「どう見ても林は168センチくらいの長身に見えないよな?俺達が160センチの身長なんだから林はどうみても160もないよな?」
林は弁護士と会社の女子社員のお陰で佐々木警部と佐藤警部殺しの疑いは晴れたのだが、それは同時に林進を貶める誰かがいるという事がはっきりとわかった瞬間でもあった。
笠倉は斎藤に言った。
「やはり林さんの言った通り、命を狙われているのは間違いがなさそうだ。奥さんの命も危ない早く
探さないと」
斎藤は一言呟いた。
「なあ~笠倉佐々木警部と佐藤警部の事件と林さんの奥さんの事件別って事はないか?」
笠倉は斎藤に言った。
「別ですか~。自分は繋がっていると思います」
斎藤は
「そうか~そうだよな~この事件の黒幕にはまだ
たどり着きそうにないな~」
林はまだ妻が事件に巻き込まれた容疑はかかった
ままだった。
斎藤は笠倉に言った
「そう言えば、林は言ってたな~一ヶ月謹慎中で
確か新しいアイデアを出さないとクビになるとか?犯人はもしかしたら一ヶ月ここに林を入れてクビにするのも、予定に入れていたんじゃないか?そしてどん底に落ちた林が一ヶ月後ここから出ていくたぶん一ヶ月たったら奥さんは解放されるかもしれない。本当の黒幕は一ヶ月後に動き出す」
笠倉は
「そうですね。林さんには申し訳ないけど一ヶ月はここにいてもらいましょう。あと少しでどうせ
一ヶ月になりますからね」
斎藤は
「やはり、私は林を一ヶ月留置場に入れて貶めて
殺人犯にするつもりの新犯人それができるのは会社の人間だと思ってるんだ。一番クビにしたがっていた社長の伊勢島尾が機械製図室の社員を使って殺ったとかね。伊勢島尾社長は身長は168センチくらいあったよな?他の社員も背が高い人が多かったな」
笠倉は
「確かにそうですね。保険証も隙があれば盗む事ができそうですね。会社と伊勢島尾社長を調べましょう」
二人はそう言って明日から林進の会社を調べる事にした。
林進には黒幕逮捕の為に協力してほしいと頼み
一ヶ月留置場にいてもらうことにした。
林はこれで、私の命を狙っている黒幕がわかる
そう思って心から安堵した。
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