21人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
俺は身体が丈夫なだけが取り柄だが、たまには体調だって崩すさ。
人間だからな。
というわけで朝、起きたら、完全に夏風邪をひいていた。
熱があり、咳は無いが、喉と身体の節々が痛くてだるい。
バイト休みてえぇ...いや、明日が休みなわけで。
今日はなんとか耐えよう。
そう決めて出勤した。
午前中はどうにかこらえたが、午後からはさすがに限界がきた。
出勤前に、コンビニで栄養ドリンクを買って飲んでおいたが。
熱と頭痛と喉の痛みは酷くなり、昼飯も食う気になれなかった。
しかし、早退は避けたい。
このラーメン屋は、店主と俺と2人しかいない。
2人で回せる程度の小さな店で、客足は、まあまあってとこだ。
だから俺が休める日は、定休日だけだ。
「まあ、今日だけはこらえてくれや」と、店主のオッサンに言われて
俺は「へーい...」と、ゼーハーと息をしながら返事をした。
「その子、もう帰してあげたほうがいいんじゃないですか?」
いきなり第三者の声が介入してきた。
最初のコメントを投稿しよう!