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男がカウンター席を立ち、レジへと向かう。
「なんかアイツはヤバイぜ、逆らったら大変なことになりそうだ」
店主のオッサンが小声で俺へと言ってきた。
「え、どうヤバイんすか?」
オッサン、どうした?
「夢に毎日でてくるヤツに似てるんだよ」
ほんとにどうしたオッサン!
「なんすか夢って、どんなの?」
「それは言えねえよ、とにかく、もう店もすぐ閉めるから、帰れ」
「はぁ......どうも」
わけがわからないが、帰れるのは助かった、マジでヤバイ......。
俺はレジ台に行き、男の会計をした。
な、なんか、お礼を言わなきゃ......あ、ダメだ、頭まわらねえ~。
「ど、どうも......」
それしか言えなかったが、男には通じたのか、微笑してきた。
そして......。
「この店、辞めたほうがいいですよ」
と、俺の目を見据えて言ってきた。
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