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人ごみをかき分け帰宅の道の中に、場違いな何かを見てしまう、居るはずのない髭を蓄えた黄色の服の中太り、つるてか仙人と閃いた。俺は声を掛けた。
「大丈夫ですか? コスプレじゃ」
「ん? お主、ワシが見えるのか? イキモノガミじゃよ」
白お髭を蓄えた老人風の見た目の神様? イキモノガミ?
「ああ。名乗ってませんでした、タケトシと言います。田山コピー機、営業部門の」
イキモノガミはじっと見つめると。
「何か困り事がありそうじゃな、生まれ変わりたい。苦しそうじゃな」
な、なんでこの人は一発で見抜いたんだ? それより出来るのか? この人が。
「イキモノガミさん、どうして解ったんですか? 本当に生まれ変わりたいですよ」
イキモノガミが。
「ワシは生き物の神様、生まれ変わらせることは出来ないが、持ってきた、もしくは連れてきた生き物と、魂を交換し変身させる事が出来る。お覚悟召されよ、二度と魂をすげ替える事は出来ぬ、そしてお前さんの家とやらにお邪魔しよう、こんな所で会ったのも何かの縁だ」
俺は自宅の安いアパートに向かう、歩いてる途中、人にすり抜けるイキモノガミ。かなり怪しかったが、俺の日常に同情を求めて移動中、語り明かした。
イキモノガミはうん、うんと頷きながら隣で歩いてくれた。そして安いアパートに到着するとイキモノガミは。
「うむ。明日の朝日が昇る、そして夕日が
落ちるまでに、生まれ変わりたい生き物と変身する。ワシに出会う事はそうそうなかろうて、だから一度限りじゃ。良く考えるんじゃよ。ホッホッホ……」
怪しい、でも信じるしかない、俺はこんな生活オサラバしたいんだ。生き物ならなんでもオッケーって。
明日も会社、いや俺の人生掛かってるんだ、休んじまえ。電話して文句を長々と言われながら対応し、隙間に浮かんだアイデアはペットショップに行ってみるだ。
出来れば鳥になってみたい、鳥のペットショップはこの都市にあるのか、すぐに見つかるのか。
なんだってこんなチャンスがあるのに、いや、寝てられない、今すぐスマホでチェック、ダメだお店開いてない、チキショー!!
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