前話 都会の営業

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 ぐっすり眠って、いつもの仕事時間に起きる。こうしちゃいられない、今日でオサラバの体にも、いや、戦前のご飯だ。  食べ終えると俺は一瞥、イキモノガミが座ってる。イキモノガミが。 「朝日は昇ってる、夕刻までじゃよ」 「ああ。解ってる」  俺の体とオサラバ、イキモノガミと長々話をしているヒマはない、とにかく人混みをかき分けて歩くのも注意だけど、今までペットショップに用事はなかった。  昨日調べたペットショップへ向かう、鳥屋さんが良いけど、なんでもいい!! とりあえずペットショップに入る。  貯めてた小遣いはポケット入ってる、買えそうな犬を探す。明日の俺の体になるもの。  そう考えると妥協出来なくなってきた、欲張りになってくる、長寿が良いか、短命が良いか、容姿が好みか、声で決めるとか思いつつマルチーズの雄の子犬を選んで買う、とりあえずの体ゲット、ペットショップの店員にたずねる。 「すいません、鳥を扱うペットショップは知りませんか?」 「えーっと。そうですね」  店員に教えてもらい、その店に入る。かごの中の鳥が並べてある。入る前太陽は中央だった、日没まで猶予はない。  セキセイインコと呼ばれる鳥を買い。明日の俺の体と思うと、なんだかこみ上げるものがある。  マルチーズを抱きながら、右手にセキセイインコ、モタモタしてると太陽が中央から傾き出した。  セキセイインコは寿命が10年位らしい、そんなの今の俺にとっては問題なし、人間くらい長寿の鳥は少ないらしい、居たとしてもすぐには手に入らないだろう。  とにかく夕日が落ちたら俺の命運は決まるのだ。心が急ぐ割には両手にペット。家まで帰るのになんだこの重さ。  試練に思えなくもない、人の流れが相変わらず多い。オス、メスにしとけば……。いやいや、戻ったらタイムオーバーだろう、俺は後悔した、くっそー。  それよりも鳥はなにを食べるのか、スマホで調べようにも、両手はペットで塞がれている。
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