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次の日特に被害はなく竜王城は平和であった。
「おはよう諸君」ラクスが配下の前に出て挨拶をする。
「竜王様!?目が...」
そう言われて鏡を見る。
「な、なにぃぃぃぃぃ!!!」
竜王城に竜王の声が響き渡る。
どうやらラクスが息子の魔力にあてられ目には息子と同じ紋様が出ている。
「こ、これはむす...」ここでラクスは口を止めた。
「むす?」キョトンとして配下が尋ねる。
「いや、なんでもない。それよりも修練場に行って能力を確かめたい。付き合ってくれるな?」
配下を連れて修練場へと赴く。
ラクスはまず本来の自分の中にいる竜と話をする。
「なんだ。浮気者。我という竜がいながら、初代の力に認められ調子に乗りよって。」
ラクスの中に居る竜がそっぽを向いてそう言った。
「そんなこと言うなよ友よ。我だって驚いておる。」そう言ってラクスが竜を宥める。
「少し力を借りるぞ友よ。」
ラクスは魔力を込める。
バリバリっという音がしたあとラクスは数十メートル先に立っていた。
竜界には7つの属性が存在する。
炎、風、水、雷の基本属性に闇と光そしてこれらに該当しない無属性がある。
そしてラクスの力は元々雷属性の竜人である。
配下たちは流石竜王様と口々に言っているが、ラクスはこの力で竜王へとのし上がったのだ。
「よし。雷属性の使用感は問題ないな。さて、次は...」
ラクスはいよいよウロボロスの力を使用するため魔力を込めた。
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