【小説】宇宙神エマⅡ・フィシメイキア ~UCHUJINEMA~

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 朝4時。外は静まり返り、道には人も車も見当たらない。  静寂を破って目覚まし時計が鳴った。  毎日予備校に通い始めて夜遅くなるが、朝は4時に起きると決めている。 「ぐごおおあぁ! 起きろ! 俺! 」  大手予備校の東大クラスに入った直也は、勉強についていくために睡眠時間を削る決意をしたのだった。  気合いと共に跳ね起きると、ベッドから降りた。  軽くストレッチをする。  だんだん意識が覚醒してきた。  だが、 「はうう…… いい夢見たなあ…… 」  トロンとした眼で恍惚に浸る。  これもいつものルーティーンである。 「いけね! よだれが…… 」  じゅるる……  こうやっていると、自分を冷静に見られるようになる……  大好きなエマは、壮絶な最期を遂げた。  あれは、誰のため、何のためだったのだろう。  自分は何て無力なのだろう……  思えばエマのために、何もしてやれなかった。  普通の人生を送っていたら絶対得られないものを。自分はたくさんのものを、もらったのに……  自分を責め、自分に対して怒りを爆発させることで毎朝意識を覚醒させ、自分を鼓舞し続けている。  精神的には不健全だ。
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