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洋一がどれほど碧の事を考えてくれているのか、その想いの深さを感じて碧は胸がいっぱいになった。
どちらも選べない碧に、洋一は道を指し示してくれたのだ。
洋一と離れて暮らす事で心配になる事はあるだろう。不安に思う事も増えるだろう。
それでも洋一が碧と生きていくために必要だと思ってくれるのなら頑張れると思うのだ。
これは別れじゃなくて新しく始まるストーリーの一ページだ。
まだまだ道は続いていくのだから、碧は洋一を信じていいけばいい。
少し道を外れても、結局2人で歩いていく道へと戻ればいいだけだ。
苦しくて辛かった想いを忘れなければそれはいとも簡単な事だと思う。
お互いが必要で、お互いが全てな2人だから。
もう道を離れる事はないだろう。
ずっと繋がれたままだった洋一の手を握りしめながら碧はそう思っていた。
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