砂のトンネル

大人になれないオトコ

着々と時間だけが過ぎて行き、臨月を目前に控えていた。
中期には少しずつ楽になると言われている悪阻が全く治まらず、結局後期である8ヶ月の頃にようやく楽になってきたのだ。
その間も真は全く変わってはくれなかった。

私がどんなに苦しんでいても自分自身の時間や自由を優先して、仕事以外の時間は好き勝手に振る舞い私への言葉は不満ばかり。
休みの日は付き合いを理由に飲みに出かけたり、趣味のネットゲームを楽しむ為にネカフェへと出向いて行く。

ガラケーしか存在せずネットゲームが気軽に出来なかったこの頃はネットゲームといえばパソコンが主流だった。
パソコンがない我が家ではそれが出来なくて、真はゲームの為に半日、下手をすると1日中ネカフェで過ごしていたのだ。