見えないココロ

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家庭でもストレス、仕事でもストレス…。この悪循環は私の心に影を落としていくばかりだ。 それに、ブレーキが効かなくなってしまった車の様に荒々しく走り続けて止まり方も分からなくなってしまっていた。 (心の拠り所は何処にあるの…? 誰か私に手を差し伸べてよ…) この頃から私は涙を流す事すら忘れていた。 感情のままに涙を流していた時の方がまだ良かったのかもしれない。 ◇◆◇ (ああ…もう…何もかもがどうでもいいや…) 頑張る事を止めてしまおう。 蓮をどうにか変えたいと思うのはやめにしよう。 真っ白なのか、真っ黒なのか分からない。 だけど頭の中で巡っていた思いも、自分の中にあった少しの強さも、その全てが消えて無くなってしまった。 「ただ毎日を乗り切っている」 そんな風になっていくまでに時間はかからなかった。 仕事、家事、寝る…。 それだけを無機質に繰り返す人形の様に気力だけで動いていた。 感情を表に出すことに疲れてしまった私はその全てに蓋をしてしまい、 誰かに、蓮に、感情をぶつける事をしなくなり、全てにおいて無関心になっていった。 気にかけなければ、心に干渉しなければ何も感じずに済むんだと思って。 でも… 「それで本当にいいの?」 心の奥底から自分に問いかけてくる声が聞こえてくる様な気がした。 それでも…その声に寄り添う事がもう出来なかった。
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