試着室でかかる魔法

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ー来るんじゃなかった。 ぼーっとしてて何となくキラキラした明るい雰囲気に吸い寄せられて駅ビルに入ってしまったけど、、 化粧品売り場の鏡に映る自分はひどく疲れている。そこでお客さんに商品の説明をしている販売員の女性とは大違い。 ツヤの無い肌、血色感のない唇、コンシーラーで隠しきれないクマ。 それに服装も… どうせ制服に着替えるしと適当に選んだトレーナーとズボン。おしゃれより楽さを重視したため、改めて見ると全身のバランスが悪い。胴長でなんだか太っても見えるし、トレーナーの少しくすんだ色味が益々疲れ顔に拍車をかけている。
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