理不尽で危険な隣人との戯れ

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本当は優しい人なのだろう。京香に対する警戒が少しだけ緩むのだった。 「今日は茉莉ちゃんに雰囲気を掴んでもらう為、現場に行くけど明日からは私だけで現場に向かうから事務所、つまりここで作業してね。具体的な内容はメッセージで伝えるから」 「行こうか」と促され茉莉は京香と、共に現場にとほで向かう事にした。 現場は事務所から数十分、歩いた場所にある十字路であった。 「ここら変かな?」 車が来ないことを確認してから、京香は十字路の真ん中に立ち両手を打ち鳴らす。 すると、唐突に刃物を首元に押し当てられた様な恐怖と気持ち悪さが茉莉の全身を包み込む。 「ごめん、妖気にあてられちゃったかな。見えるかな、この空間にぽっかり空いた穴。これを探してたんだ」
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