退屈から最悪へ

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「え? なんで私が高校生だって……」 「火野宮高等学校1年生の四條 茉莉ちゃんでしょ? 昨日君が倒れた時、ポケットの中の生徒手帳見せてもらったんだ」 生徒手帳のケースに少額の小銭を入れて財布代わりにしていた事を思い出し冷や汗を書いていた。 住所と通う学校が分かれば逃げる事など出来ないだろう。断われば昨日の化物の様な得体の知れないものをけしかけられるかもしれない。 「やります。だから、化物だけはやめて下さい」 震えながら茉莉が頭を下げると京香は可笑しそうに笑い声を上げ、ソファから転げ落ちた。 「あはは、人を何だと思ってるの。本当に面白いね君。私は怪異が大好きで、それに関する仕事で食べていきたいだけ。人に怪異を差し向けるなんて出来るけどしないよ」 「え、できるの!?」 「やらないってば。脅したい訳じゃなくて、君が気に入ったから料金ただにしてあげるって言ってるんだよ。無理強いはしないよ」 気に入られる事などした覚えが無いが、あくまで善意なのだろうと茉莉は理解した。 「なら、働きます。あの時のお礼も兼ねて」
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