退屈から最悪へ

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金の為に助けられたと分かり失望したが助けられた事実は変わらない。せめて、助けられた恩だけは返したいと思ったのである。 「じゃあ契約成立だ。これからよろしくね茉莉ちゃん。君の活躍に期待してるよ」 腕を掴まれ半ば強制的に握手をさせられる。 昨日、この手で化物の顔を砕いていたのを思い出し自分の手も潰されるのでは無いかと茉莉は内心冷や冷やしていた。 その後は、連絡先を交換してから今日は帰るようにと促され茉莉は帰る事にした。 茉莉が帰った後、直ぐに半袖短パンの金髪男が京香の元に尋ねて来る。 「きょーかあぁああ!! お前、今まで何してたんだ? 人足んないから来いっつっただろうが!!」 喚き散らかしながら建物のドアをがんがを素手で叩いている。 ドアを僅かに開け露骨そうに京香は嫌な顔をしながら口を開く。 「誰かと思えばポンコ……、師匠じゃないですか。私、分け前六割じゃないと行かないって言いましたよね」 「お前、今ポンコツ言いかけたろ、なあ? それは良いとしてお前に情は無いのか!? 師匠の頼みなら喜んでやりますみたいなさ」
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